軍隊を持たない日本

 

 昨年を象徴する漢字は「愛」という文字が選ばれました。

 世の中が愛で満ちていれば、戦争や凶悪事件が起こらないはずですが、まだまだ、愛が足りないようです。それどころか、軍を持たない日本に戦場行きの切符を買おうとする動きがあります。瀬戸内寂聴さんがラジオ番組で今の日本は昭和10年ごろの情勢に似てきたと言っていました。憲法を変えて軍を作り、戦争に参加する準備を急いでいるように見受けられます。ところで、「持剣者死於剣」ということわざをご存知でしょうか?剣を手にしていれば、相手を殺せるかもしれませんが、いずれは相手に殺される運命になります。軍を持たないことがどれくらい誇らしいことか、戦争を放棄することがどれくらい素晴らしいことか、戦争を体験した方々に是非多くを語っていただきたいです。もし軍ができて、徴兵制になり、あなた、あなたの家族、あなたの愛する人が戦場に行かなければならないとき、あなたはどう思いますか?日本のためだと言いますか?それは本当に日本のためになりますか?先の世界大戦もそうでしたが、一握りの戦争好きな軍の執行部の権欲、戦争欲に一般市民が振り回されただけです。アジア諸国の人たちのみならず、日本国民も犠牲者なのです。

 もう2度とだまされますまい。

                                2006年1月  

 

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