美 肌 で 思 う こ と

 

  先日新聞に、ある大手化粧品会社の調査報告が報道されました。日本都道府 県「美肌ランキング」の1位は、島根県でした。

 意外かもしれませんが、理由を分析すると納得できます。まず、島根県は日 本海側に面しているので、日照時間が割合短く、紫外線の影響が他都道府県よ りも少ないです。また、湿度が高いので、冬でも肌の乾燥が少ないようです。 さらに、喫煙率が国内最小なので、その分、肌のツヤがいいのでしょう。ちな みに厚労省の長寿ランキングでも堂々の2位ですから、肌と寿命の関連性もあ る程度伺えます。

 まとめてみると、美肌のためには、3つのことを実行すればいいです。@ 紫外線を当てない、A 肌も空気も乾燥させない、B タバコ を吸わない・吸わせない。

 気づいたと思いますが、肌を清潔にするという項目がありません。肌≒皮 膚、厳密に言うと角質層に覆われる表皮の部分です。薄いところがあれば厚い ところもあり、体を外敵から守る大きな役割をしています。その表面には皮脂 があり、大多数の人は、その皮脂を洗い落とせば皮膚が清潔になると思って、 肌がキュッキュッとなるまで石けんをジャンジャン使って洗っています。驚く かもしれませんが、それは肌を壊す行為です。皮脂の中には、肌にとっての善 玉菌が潜んでいます。腸内善玉菌(ビフィズス菌、乳酸菌)ならかなり知られ ていますね。皮脂の善玉菌(表皮ブドウ球菌)は、縄張りを作って、悪玉菌 (黄色ブドウ球菌や緑膿菌、溶連菌など)を寄せ付けない働きがあります。で は石けん等で体を洗うとどうなるでしょう?皮脂がとれて、肌が乾燥し、善玉 菌がなくなり、悪玉菌が増えてしまいます。おまけに、ウイルスは乾燥環境を 好むので、乾燥肌にイボのウイルス、インフルエンザウイルス、ノロウイルス がつきやすくなります。つまり、石けんで洗うことは清潔になるどころか、悪 影響で肌が弱くなるのです。石けん、洗剤、シャンプーのない生活を考えま しょう。インフルエンザを気にする季節ですが、流行の原因は寒いからではな く、乾燥するからです。手洗いやうがいのときは流水と真水でも充分予防効果 があります。さらに予防接種をすれば、鬼に金棒です。

 美肌にすると体も健康になります。  

 

 

                        2012年11月 

                           

 

 

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