豆知識27

 

血液型による性格診断のウソ

 「あの人はO型だから大雑把だよ」とか、「A型だからあの人と合わないんだ」とか、言われたり、聞かされたりすることはありませんか?真面目に信用する人がいますが、こ れはすべてウソです。3月に、偽科学に関するシンポジウムが開かれました。偽科学と は、科学的に明確に否定されているのに、科学らしく言う事柄です。一番話題になった のは血液による性格診断でした。あたかも当てはまるようなデータを使って、人間の性格を単純に4パターンに分類してしまうのです。さて、それは可能でしょうか?昭和初期 、日本人心理学者が論文にしたのが発端で、結局世界中には認められることも無く、科学的に否定されたにもかかわらず、未だに日本では広くお茶の間の話題となっています 。性格は遺伝と環境の寄与率 ( Plomin,R.1990 )において,それぞれの影響が50%程度で あり、ABO血液型遺伝子はこの遺伝因子の1%に満ちません。教育・教養により「性格」も変化します。その性格に差別的表現が加えられた結果、人種差別や性差別と同様な「血液型差別」が生まれ、占いの域を超えて社会問題に発展してしまう恐れがあります。したがって、血液による性格診断はまったくのナンセンス、それに対し、はっき り「ノー」と言いましょう。

    

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